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ローカライズ効率化の飽くなき探求心からエンジニアへ。私と WOVN の共通点とは【Madlon-Kay Aaron】


翻訳者として日本でキャリアをスタートさせたアーロンさん。エンジニアに転向したきっかけや WOVN 開発チームの魅力などを聞きました。

Madlon-Kay Aaron (マドロンケイ アーロン) / Product Engineering Department/Language Section
2020年1月入社
大学卒業後 JET プログラムを利用し来日。その後、ゲームや写真管理アプリの会社にてローカライズ業務に携わり、プロジェクトマネジャーやローカライズ専門のソフトウェア開発に従事。WOVN ではプロダクトエンジニアとして翻訳品質を担当するチームで活躍する。


中学生で日本語オタクになってからの歩み

私はアメリカで生まれ育ったのですが、今なぜ日本で働いているのか?

そのターニングポイントとなったのが、中学校1年生の時、選択科目でなんとなく日本語の授業をとったことでした。

授業はすごく面白くて、そこからはずっと日本語オタクです。
私の学校にたまたま日本語を教えられる教員がいたことで生じたご縁でしたが、日本語を学ぶ機会がなければ、私が日本に来ることもなかったでしょう。


高校生の時には、プレステの起動直後の裏技を駆使してリージョンロックを突破し、日本語でゲームを楽しみました。

ファイナルファンタジー7などで日本語のボキャブラリーを増やしましたね。
今と違い、当時はインターネットがあっても日本語のコンテンツを入手するのは困難だったので、工夫を凝らし日本語に触れる機会を作っていきました。


大学卒業後には、JET プログラムを利用してすぐに日本に行きました。
JET プログラムとは、外国語教育の充実と地域の国際交流の推進を図ることを目的とした外国青年招致事業で、私は愛媛で2年間、国際交流員として姉妹都市関係の業務にあたり、プラスで地元小学校・保育所で英語を教えました。

アーロンさん1

翻訳者から開発者へ。きっかけは OmegaT ハック

愛媛での2年を終える頃、今後のキャリア形成について考えはじめるようになりました。

そこで、横浜にあるゲーム制作会社に就職し、ゲームローカライズの仕事を始めました。

業務内容はエクセルでひたすら訳文を書くような作業だったので、翻訳を効率化すべくプロ翻訳者が利用するオープンソースのフリーソフト「OmegaT(オメガティー)」を使い始めました。

エクセルと比べると格段に良くなったのですが、同時に改善箇所が目に着くようになり、自らソースコードをいじり始め、晴れて OmegaT ハッカーの仲間入りをしたのです。

翻訳者からソフトウェア開発者に方向転換をしたきっかけですね。

子供の頃から家にある PC に興味をもち、自然とプラグラミングに触れてきましたが、独学ではあるものの生業にできるツールを作ることに一種の快感を覚えました。

ローカライズ業務の効率化を目指し、ソフトウェア開発まで担当

成長できる環境を求め、ゲームの物理エンジンを作っている会社に転職をしました。

日本語ネイティブではない私ですが、英語から日本語の翻訳をするポジションで採用され、いざ内部を見てみると、日本語だけではなく中国語や韓国語もあり、翻訳者はいてもローカライズマネジャーが不在という状況。

私がそのポジションを担当し、翻訳プロセスの技術面を監修。改善を重ねた結果、日々の作業の大半を自動化できてしまったのです。

その後、更なる成長を求め日本から世界展開を目指す BtoC 写真共有管理アプリの会社に転職しました。

そこではローカライズのプロジェクトマネジャーとしてスタートし、後半の2、3年はエンジニアチームの一員としてソフトウェア開発全般を担当していました。

開発の奥深さに没頭する一方で、今まで携わってきたローカライズ業務への愛着も忘れられずにいました。

WOVN のミッションと今までの経験が見事にリンク

WOVN のミッション「世界中の人が、すべてのデータに、母国語でアクセスできるようにする」というのは心に響きましたね。

ローカライズとその業務を効率化するための開発、という今までの自分の経験と強みが、会社のメッセージとばっちりリンクしているではありませんか。目指す世界観にとても共感しました。

当時はモバイルエンジニアとして入社予定でしたが、同タイミングに発足した WTP(WOVN Translation Platform)チームに誘われ、未知な部分が多いながらもとてもワクワクしたのを覚えています。


WTP チームは翻訳の品質に関すること全般が責任範囲です。

例えば、この顧客サイトに関して機械翻訳のプロバイダーは何が最適か?を決めるプログラムを作っています。言語ペアや様々な要件を考慮し、相性の良い機械翻訳を出す仕組みですね。

翻訳クオリティを定量化して根拠を示し、最適な機械翻訳を提案できるプロジェクトも進行中です。

アーロンさん

難題にとことん向き合う。集中できる開発環境

私が開発者としてチームに求めることは2つあります。

1つは、 開発環境・開発体制がベストプラクティスに沿っていること。

WOVN ではチームで共通して使うツールは無駄に新しいものではなくオーソドックスで常識的なもの。エディターなどは各個人の好みで自由に選べます。

私は Emacs(イーマックス) をかれこれ6年以上愛用しています。この話は Emacs 派か Vim 派かで論争になる永遠のテーマですね(笑)

ビジネスサイドとは対等な立場でやり取りできるので、間に立ってくれるチームやマネージャーがバランスを取り、私たちは開発に専念することができます。

顧客ニーズに対してはもちろん応えていくのですが、期待値をコントロールし、そのプレッシャーが実際に手を動かすエンジニアにまでおりてくることはありません。


2つめは、背を伸ばして難しい課題に立ち向かう機会があり、解決方法について裁量が与えられていること。

WTP チームでの取組みもそうですが、簡単じゃないんです。頭をひねって知恵を絞ってひらめき実装する、の繰り返し。達成感がありますね。

そして難題に立ち向かう際、周りの優秀な人に相談できるし、自分の裁量でいい感じに解決できる自由があります。

スケジュール的なプレッシャーがないので、難題は時間をかけても最適解を出すことが重要という開発チームの方針がすごく気に入っています。

将来的には、WOVN のシステム全体の知識を深めて、どこにどんな問題があっても瞬時に解答できるような、幅広く深い知識を持った最強のエンジニアになりたいです。

WOVN のみんなへ

今は日本の大企業のニーズに集中していますが、長期的戦略として、やはり「世界的な黒子企業になること」を忘れてはいけません。

日本市場にとどまらずに、世界のインターネット多言語化のインフラを目指しましょう!

世界に羽ばたく・全世界で活躍するサービスになるようみんなで頑張りましょう。


未来の WOVN メンバーへ

テクニカルなスキルも重要ですが、ユーザー観点から母国語にアクセスできない不便な経験や、苦労を知っておくことは大切だと思います。

この機能は本当に必要なのか?これがベストな方法か?立ち戻る時に、ユーザーとしての経験が活きてくると思います。

本の紹介

インタビュー中に出てきた本を紹介します。
・「ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環」ダグラス・R. ホフスタッター著 白揚社

本ゲーテ


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